個性とスキルは別物

伝えるって難しい。
こうした方が良いというアドバイスは、受け取り方によっては「あなたのここが良くない」という否定的な意見にもなってしまう。

若いメンバー達は、僕がいろいろな知識や経験を重ねていく過程で削ぎ落としてしまった尖ったもの(良い意味で)を持っていて、でも尖っていれば誰かの感性に刺さるのかと言えばそうではなくて。

だからこそメンバーの持つ魅力がより多くの人の心を掴むために、僕達プロデュース側が培った知識、経験をきちんと提供する必要があって、
チャンスを作ること、そのチャンスをしっかりものにするスキルを身に付けさせることが僕達のミッションである以上、時に何か指導をしないといけないこともある。

今日はあるメンバーと話をする中で、ものすごくシンプルなことを非常に回りくどく伝えてしまった気がする。
僕が伝えたかったことは「個性とスキルは別物」というすごくシンプルなこと。

個性をアピールしていきたい気持ちが先走ってしまう気持ちは良くわかる。
しかし作るものが茶碗でも花瓶でも置物でも、まず粘土をこねるスキルを習得しないと陶芸家にはなれないし、シャリがうまく炊けなければどんなネタを乗せてもうまい寿司は作れない。

基礎力がなければ応用が効かないし、どんなに独創的なものを生み出す人も初めはみんなと同じ修練から始まっているんだよ、というとてもシンプルなことを伝えたかったのに、なぜこうも説明臭くなってしまうのか。

メンバーとのコミュニケーションの中で、僕がその歳だった時も確かにそういう考え方が身についていなかったなと思うことが多い反面、僕がその歳だった時よりずっと大人だなと思ったりもして、どこまで説明を省いて良いのかよくわからなくなって、結果として説明臭くなるんじゃないかというのが現時点での自己分析と反省点だ。

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